着物や振袖のレンタルをされる方で、返却する際のたたみ方が気になっている方は多いのではないでしょうか。
もし、返却の際にご自身がたたむ必要がなくても、知っておいて損ではありません。
しかし、たたみ方には何となく難しいイメージがありますよね。
そこで今回は、実生活でも役立つ着物や振袖のたたみ方をご紹介します。
□振袖のたたみ方について

まずは、「本だたみ」という方法をご紹介します。
こちらは一般的な着物や振袖のたたみ方で、縫い目に沿ってキチっと1枚になるように平らにたたむ方法です。
では早速、本だたみのやり方を7つのステップに分けて見ていきましょう。
1ステップ目に、振袖を床に広げます。
衿を左側にして振袖を広げ、下前を脇縫い線で内側に折ります。
2ステップ目に、おくみをたたみましょう。
おくみとは、着物の前身頃(まえみごろ)に縫いつけられた、衿から裾までの細長い半幅の布です。
下前のおくみを、縫い目に沿って手前に折り返します。
その後、肩あき部分の衿を内側に折って、両角を三角形に内側に折ります。
3ステップ目に、裾を揃えましょう。
上前の衿、おくみ、裾を下前に揃えて重ねます。
4ステップ目は、上前と下前の脇縫い線を揃えて重ねます。
その際、両袖も同じように揃えて重ねましょう。
5ステップ目は、袖をたたみます。
上前側の袖を、袖つけ線から身頃の上に繰り返します。
次に裾を持って、身頃を二つ折りにします。
6ステップ目に、身頃をたたみましょう。
肩山を身頃の下側を持って全体を裏返し、下前側の袖を身頃の上に折り返します。
最後の7ステップ目に、「たとう紙」に振袖を収めましょう。
たとう紙とは、着物や振袖、帯をキレイに保管しておくために使われる収納用の紙のことです。
□たたむ際のポイントとは?
ここまでは、たたみ方をご紹介しました。
ここからは、たたむ際のポイントをご紹介します。
*長時間保存するつもりでたたむ
着物は、長時間保存している間に折り目がついてしまうことが考えられます。
そのため、適当に重ねるのではなく、縫い目に合わせてたたんでいくと着物に対するダメージを軽減できます。
*汚れないようにたたむ
着物は本来何世代にも渡って受け継がれていくものです。
着用時は気をつけていても、たたむ際にシミや汚れがついてしまってはとてももったいないですよね。
そのため、たたむ際は着物がよく見える明るい場所で、下には先ほどご紹介した「たとう紙」を敷くとさらに安心でしょう。
そして、柄や文様の加工方法によっては、湿気が原因で布同士が張り付いてしまうこともあります。
それを防ぐために、敷紙を上にあてておくのもオススメです。
□まとめ
今回は、実生活でも役立つ着物や振袖のたたみ方をご紹介しました。
本だたみのやり方を覚えてしまえば、自然と他のたたみ方もできるようになります。
大切な振袖だからこそ、一生長持ちするようにたたみ方を覚えましょう。