桜前線、早くなりました。5年くらい前の記憶は
GWゴールデンウィーク。
今年の満開は4月23日前後でした。
2週間早まりました。
温暖化の影響でしょう。
近所にある桜並木。帯広で一番好きな所。
4/20の夕方、西日に照らされて、赤く染まった桜並木。あと何日かしたら満開に
なるのでしょう。
今年はどうしても我慢できなかったのです。
私にはどうしても訪れたい場所がありました。
函館へ向かいました。
目的はただひとつ——桜の写真を撮ること。
でも本当は、それだけではありませんでした。
この旅には、私にとって特別な意味がありました。
「35年ぶりの入学式」
そんな想いを胸に、カメラを手にしたのです。
あの日の自分と、いまの自分
高校生の頃。
新しい制服に袖を通して、少し大人になった気がしていたあの日。
期待と不安が入り混じる中で迎えた入学式。
きっと、誰の心にも残っている特別な一日だと思います。
そして35年後。
同じ春、同じ桜の下に、私はもう一度立っていました。
20歳という節目にあるもの
いま、これを読んでくださっている方の中には
これから成人式を迎える方、すでに終えた方もいると思います。
20歳というのは
「大人になる日」でもあり
「新しく人生が始まる日」でもあります。
振袖に袖を通すその一瞬は
ただのイベントではなく
これからの人生にずっと残る“記憶”になります。
私の人生にとってずっと記憶に残っている瞬間
それは高校生の時に過ごした3年間だったのです。
桜は、未来へのエール
まだ空気の冷たさが残る、函館の朝 午前4時。
静かな水面に、桜がゆっくりと映り込んでいました。
風はほとんどなくて
水面は鏡のように、空も桜もそのまま受け止めている。
その中に立っていると
時間の流れが少しだけゆるやかになるような感覚がありました。
シャッターを切るたびに
「今」と「過去」が、すっと重なっていく。
あの頃は、未来なんてぼんやりしていて
ただ“今日”を一生懸命生きていた気がします。
そして今—
同じ場所で、同じ桜を見ている自分がいる。
年齢も、立場も、背負っているものもまるで違うのに
なぜかあの頃の自分が、すぐ隣にいるような気がしました。
この色を、覚えていました。
空がゆっくりとオレンジに染まり
水面がそのままもうひとつの空になる時間。
函館の桜は、静かに、でも確かに
見る人の心を包み込み
星型の堀を流れる水は
過ぎていく時間を映しているようで。
桜は不思議です。
ただ美しいだけじゃなく、時間を連れてくる。
一瞬で過ぎていくこの季節に
人はどうしても、自分の人生を重ねてしまう。
だからこそ、私はこの瞬間を残したいと思うのです。
光に包まれる桜の下で
場所を変えると
今度は一面の青空の中に、桜が広がっていました。
見上げると
白に近い淡いピンクの花びらが、光を透かして輝いている。
光はやわらかく
風は静かで
時間だけが、少しゆっくり流れている。
この場所に立つと、不思議と安心するのです。
何かに守られているような、そんな気持ちになる。
私は、この桜を見ながら思っていました。
人が大人になる瞬間も
本当はこんな風に、やさしく包まれているべきなんじゃないかと。
二十歳という節目は
大きな一歩であると同時に、少しだけ不安もあるもの。
だからこそ
その一日を“ちゃんと守られた時間”として残してあげたい。
振袖をまとい
家族に見守られながら迎えるその瞬間は
ただの記念日ではなく
「これまで」と「これから」をつなぐ、大切な通過点だと思うのです。
この桜のように
長い年月をかけて根を張り
毎年変わらず美しく咲き続ける。
そんな時間の積み重ねの中に
今の自分がいる。
そして、その「今」は、一度しかありません。
静かに沈んでいく夕日と、どこまでも続く海。
遠くを進む船は
まるでそれぞれの人生のように
それぞれの目的地へ向かって進んでいきます。
今はもうないけど、
大好きだったペンギンズバレーから眺める夕日。
ここで良く聞きました
スティービーワンダー リボン・イン・ザ・スカイ
函館のこの光の中で、私は考えていました。
人の節目も、きっと同じだと。
大きく何かが変わるわけじゃない。
でも確実に、ひとつ先の景色へ進んでいく。
二十歳という時間は
まさにその“出航の瞬間”なのかもしれません。
これまで大切に守られてきた時間から
自分の意思で歩き出していく未来へ。
でも——
どんなに前へ進んでも
「大切にされた記憶」は、ずっと心の支えになります。
だからこそ、その節目を、きちんと形に残してほしい。
そしてその記録は
これから先のあなたを、きっと支えてくれる。
迷ったとき、立ち止まったとき
ふと見返した一枚が、背中を押してくれることがあります。
だから私は、撮ります。
ただ綺麗な写真ではなく
見返したときに、胸がぎゅっとなる一枚を。
函館の桜の下で感じたこの想いを
次はあなたの物語として残したい。
春は、人生を少しだけ優しくしてくれる季節
「この日があってよかった」と思えるように。


















