大切な振袖に、うっかり酒をこぼしてしまった。
そんな経験はありませんか。
せっかくの晴れ着にシミがついてしまうと、ショックですよね。
でも、慌てないでください。
適切な応急処置と、信頼できるクリーニング店の選び方さえ知っていれば、美しい振袖は蘇ります。
この記事では、振袖に酒をこぼした際の適切な応急処置と、信頼できるクリーニング店の選び方について解説します。
□振袖に酒汚れをつけた際の応急処置法
振袖に酒をこぼした時の応急処置は、振袖の素材によって大きく異なります。
まずは、慌てずに素材を確認しましょう。
1:洗えない着物の場合(シルクやウール素材など)
シルクやウール素材の振袖は、水に弱く、濡らすと縮んでしまうことがあります。
そのため、濡らしたり濡れタオルを使ったりせず、乾いたタオルで優しく水分を吸い取るのがベストです。
特に正絹(シルク)は水濡れに非常に弱いため、素材が不明な場合は、フォーマル着物(振袖、留袖など)は洗えない(濡らせない)シルク素材だと考えた方が無難です。
2:洗える着物(ウォッシャブルウールなど)の場合
洗える着物でも、素材によっては繊細な扱いが必要です。
濡らしたタオルでシミ部分を軽く叩き、その後乾いたタオルで水分を吸い取ります。
ただし、外出先で一部分をグッショリ濡らすと輪ジミができる可能性があるため、あくまでも固く絞ったタオルで応急処置するのがおすすめです。
3:洗える着物(ポリエステル着物)の場合
ポリエステル着物は水濡れに強いので、濡れタオルでしっかりと水分を吸い取って構いません。
その後、乾いたタオルで水分を拭き取ります。
どの素材の場合も、応急処置後には、早めに帰宅してシミ抜きを行うか、専門店でシミ抜きしてもらうことをおすすめします。
□振袖の酒汚れに対応するクリーニング店の選び方
振袖に付いた酒のシミを落とすには、通常のクリーニングでは不十分な場合が多いため、着物のしみ抜きが可能な専門店を選ぶことが重要です。
特に「洗い張り」に対応している店が安心です。
1:着物を専門に扱うクリーニング店・お手入れの専門店であること
洋服のクリーニング店ではなく、着物のクリーニングを専門に扱うお店を選びましょう。
着物の素材や構造に精通した専門知識を持つお店なら、適切な方法でシミ抜きを行ってくれます。
2:機械洗い(丸洗い)だけでなく手作業に対応していること
「きもの丸洗い」は、石油系の溶剤を使い、機械で着物を全体的に洗う方法です。
軽い油溶性の汚れは落とせますが、水溶性の汚れである酒のシミは落とすことができません。
手作業でシミ抜きを行えるお店を選びましょう。
3:「着物のしみ抜きができる」とホームページ等で明記されていること
ホームページや店頭で、「着物のしみ抜きができる」と明記されているお店を選びましょう。
また、具体的な対応可能なシミの種類や料金なども確認しておくと安心です。
4:「洗い張り」ができるか確認しよう
酒でグッショリと濡れた場合は、「洗い張り」ができるお店を選びましょう。
「洗い張り」とは、着物をほどいて反物の状態に戻し、水洗いをする方法です。
シミがひどい場合や、全体的な汚れが気になる場合は、洗い張りが必要になることがあります。
「洗い張り」は、専門の技術が必要なため、どのお店でも対応できるわけではありません。
帯広周辺で振袖に関してのお悩みがありましたら、お気軽に当社までご相談ください。
□まとめ
振袖に酒をこぼした時は、素材を確認し、適切な応急処置を行いましょう。
シルクやウール素材の着物は、濡らさないよう、乾いたタオルで優しく水分を吸い取ることが大切です。
洗える素材の場合は、濡らしたタオルで軽く叩き、乾いたタオルで水分を拭き取ります。
その後は、着物のしみ抜きが可能な専門店に相談しましょう。
特に「洗い張り」に対応しているお店を選ぶと安心です。
信頼できる専門店に相談することで、大切な振袖を蘇らせることができます。