星空を諦めて
雪が降る中一人、トボトボ戻った訳です。
車に到着した頃、辺りは真っ暗。
夜空を見上げると、
あれ???
星空が輝いています。
「???」←心の声
コロコロ天気が変わるのは、知っているけど
どういう事でしょうか?
この時点で、18時30分。
場所が場所だけに、スマホの電波が届きません。
すっかり帰るモードになっていた私です。
「とりあえず、糠平温泉まで行ってお天気アプリを見てみよう」←心の声
車を10分程走らせ、ニュースアプリを立ち上げると
「??????」←心の声
19−24時まで星キラキラマーク!!
「でも、このアプリ割と外れることあるじゃん」←心の声
腹が減っては戦は出来ぬ という訳で
上士幌町まで戻り、コンビニでお弁当を食べました。
そして、家族に連絡し
事の次第を話し、呆れられました。。。
19:30分頃です。
「一人で真っ暗の中、危険だよね?」←心の声
とりあえず、もう一回行って見て
曇ってたら、戻ろう。
30分運転、到着。
空を見上げると、キラキラしているんです!!
「本当に行くの?車が一台も止まっていないよ」
「つまり、俺一人だけだよ」←心の声
多分、絶景が広がっている事でしょう。
わかっているんです。
少しの恐怖と葛藤しながらも
決めました!
「そうだよな、これを逃したら1年後だよ」←心の声
意を決しました。
この日に限って、懐中電灯を忘れたので
スマホのライト機能を使い、
雪道に残っている足跡を頼りに突き進みます。
「冬だから、熊には会わないから大丈夫!」←心の声
エゾシカの足跡を見つけ、自分に言い聞かせます。
林道を抜け、空を一面に見渡したんです。
「あぁぁぁぁ、来てよかった!!!」←心の声
広い湖の氷上に、ただ一人だけの私。
恐怖感は消え去り、しばし空を見上げます。
ちらっと、光ったんです。
振り向くと、遠くで僅かな光が見えます。
2つ、3つ。
「あぁそうか、新月のタウシュベツを撮りに来たのは俺一人じゃなかったんだ」
↑ 心の声
星空の撮影時、カメラを設定するときに
ライトを使いますが、その光が
自分が撮りたい画角に入ってしまう事が多々あります。
今回、私が撮りたかったのは、超広角での「タウシュベツと星」
なので、後続の方が着くまでに撮りたい!と思い
そこからは、一人早足で突き進みます。
2時間前に辿った道です、暗くても頭の中に分かっています。
どんどん進みます。
そして、後続の方が着くまでにカメラ設定。
何とも贅沢な時間を過ごしました。
男性2人で撮影目的で来た方や
カップルで来た方もいました。
時間を忘れる程の満点の星空でした。
北極星、何処だか分かりますか?
中心から少し左よりにある
少し大きな点です。
この星を中心にグルグル回りますね。
5分間露光しました。星の軌跡が
輝く時間を物語ります。
あっとい間に、3時間ほど撮影しました。
マイナス15℃くらい?
カメラのバッテリーも、切れる頃
遠くから、光が。
撮影に来たのでしょう。
「そろそろ、帰ろう。今日は本当に良かった」
心が満たされ、引き返します。
すれ違った光の主は
5人で来ていた撮影目的の
私よりも若く感じた男性たち。
遠くではしゃぐ声が聞こえます。
「そうだよね、この星だもんな」←心の声
車に着いた頃、日付は変わっていました。
さぁ、帰ろう。
「諦めたくて、良かったね」
暗闇の恐怖に打ち勝った自分に言いました。